「女性相談支援員って、なんだろう? 女性相談支援員ってどんな仕事をしているのだろう?」そんな疑問を持ったことはありませんか?
本コラムでは女性相談支援員とはどこでどのような支援を行っているのか、相談したい時はどうしたらよいのか、現役の女性相談支援員へのインタビューをもとにお伝えしていきます。
「女性相談支援員とは?」
- #その他

「そもそも女性相談支援員はどんな職業??」
女性相談支援員とはさまざまな困難を抱える女性の相談に応じ、適切な支援や情報提供を行う専門職です。従来は、「婦人相談員」として知られていましたが、2024年4月に施行された「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」により、「女性相談支援員」と名称が変更されました。市役所や福祉事務所などの窓口で相談者からのお話をお伺いしています。
「女性相談支援員の役割は?」
女性相談支援員の役割は、困難な問題を抱える女性に対して、心理的、社会的、法的なサポートを提供することです。女性相談支援員は、家庭内暴力(DV)、性暴力、生活困窮などの問題に直面する女性たちから相談を受け、適切な支援を行います。 具体的には、電話相談や面談を通じて相談者の状況を理解し、必要な情報の提供を行ったり、役所の窓口での手続き、弁護士への相談、裁判所等への同行支援も行ったりしています。
さらに、女性相談支援員は、相談者が自立できるようにサポートすることも重要な役割の一つです。女性相談支援員は、相談者が本来持っている力を引き出し、自分自身の力で困難を乗り越えることができるように支援することを意識しています。
「女性相談支援員はどのように仕事をされていますか?」
女性相談支援員の業務は多岐にわたりますが、ある1日の過ごし方の例をお話します。午前中は看護師やひとり親支援を行っている母子・父子自立支援員などの様々な関係者と個別ケースの相談事例について今後の方針を検討します。その間に電話相談が入ることもあり、この日は性暴力被害を受けている方からの相談に対応しました。
午後には、相談者の物件契約に立ち会いました。その後、別の相談者の学校関係の手続きに同行したり、シェルターに対し入居希望の方の情報を伝えたりする、という業務もありました。このように、さまざまな相談者の困りごとについて対応しています。
「相談するか悩んでいる方へのメッセージはありますか」
いつでも気軽に思いついた時に相談してほしいです。どのような雰囲気かわからず、相談に来るかどうか迷っている方も多いと思います。私たちは、質問をどんどんしていくというよりも、相談者の方が話しやすいところからお話をお伺いし、お伺いしながら困りごとや悩みごとをひとつひとつお尋ねしていきます。どうか一度、気軽な気持ちでそれぞれの自治体の女性支援の窓口に問い合わせてみてください。
今回は、女性相談支援員の業務や役割について、現役の女性相談支援員の方にお話を伺いました。女性相談支援員の方にサポートしてもらいたいことがある方は気軽に相談してみてください。
連絡先 | 対応する |
相談先の |
---|---|---|
#8778
(はなそうなやみ) |
各都道府県の |
困難な問題を抱える女性のさまざまな悩みに関する相談に応じるとともに、女性の抱える問題や状況に応じた様々な支援を行うために都道府県が設置している機関です。 |
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