外国にルーツがある方へ、DV(Domestic Violence)を受けているなど、悩んでいることはありませんか?
言語による不安がある場合でも、これからどうしたらよいか、一緒に考えてくれる人がいます。
「外国にルーツがある方へ悩んでいることはありませんか?」
- #外国にルーツがある

インタビューについて
「DVを受けているが、相談できるところがわからない」
「離婚したいが、日本語が書けず、手続きに困っている」
今回は、そんな悩みを抱える方々への相談支援をした自治体の方に話を聞きました。
どのような相談があるか
- 外国から日本に来て、生活している方から、どのような相談を受けていますか。
- 離婚したいのに、夫が離婚届を書いてくれてないことや、夫が結婚にかかるお金を出してくれないというような相談があります。また、そのようにひどい扱いを受けていることに、気づいていない方もいます。
どのように相談を聞いているか
- 外国から日本に来て困っていることがある方が相談する場合、どのように相談を聞いていますか
- 日本人にはわからない誤解や偏見があるので、相談者のバックグラウンドを尊重し、文化や考え方の違いを受け入れながら支援しています。
実際に、私が相談支援をした例をご紹介します。
①日本語が話せる方:日本語で支援する際は、難しい単語や敬語を使わず、わかりやすい日本語で、時間をしっかりとって相談支援をしています。他にも、下の「指さし質問シート」を使って、わかりやすく話すようにしています。

「指さし質問シート」
作成者:「研究代表者:白井千晶(静岡大学)」
URL:http://shirai.life.coocan.jp/hp/
(この資料はある地域の具体例です。もっとくわしく知りたい方はこちらを確認してください。 )
②日本語が分からない方:日本語がわからない方の支援をした時には、タブレットの機能を使って会話していました。
どのように支援しているか
- 相談をうけた後、どのような支援をしていますか。
- 相談としては、DVや離婚に関する相談が多いです。
DVに関する相談の場合、病院で診てもらう場合に一緒に病院に行ったり、警察からの取り調べをうけるときに一緒に行ったり、法律に関して相談する場合に一緒に行ったりするなど、相談してきた方が不安な時に、寄り添う支援しています。
離婚に関する相談の場合、離婚をした後の子育てや仕事に関する悩みが多くあります。離婚に関する法律は国によって違うので、地域の総合相談センターへ相談したり、弁護士を紹介してもらったりしています。離婚をしたい方のビザに関する問題があった場合などは、地域の総合相談センターや国際交流センターと連携しています。
一緒に考えるので、悩んでいたらまずは相談してみてください
- コラムを読まれている方に、メッセージはありますか。
- 小さなことでも1人で悩まず相談していただきたいです。電話でも、対面でも相談にきていただければ、一緒に一生懸命考えるので、何かしら手伝えることがあります。
まずは、早い段階で悩みを相談してもらうことが大事なので、どんな小さな悩みでも相談してほしいです。

相談支援を行う部屋
コラムを読まれた方に
外国にルーツがある方の相談について、相談者の文化を尊重し、一緒に対応を考えて支援をしていることがわかりました。
本コラムで紹介した相談内容以外にも、外国にルーツがあることに関する悩みがある場合は、お近くの女性相談支援センターや市区町村の窓口などに相談してみてください。
相談先
連絡先 | 対応する |
相談先の |
---|---|---|
#8778
(はなそうなやみ) |
各都道府県の |
困難な問題を抱える女性のさまざまな悩みに関する相談に応じるとともに、女性の抱える問題や状況に応じた様々な支援を行うために都道府県が設置している機関です。 |
お悩み・相談先リスト
「こんなことも悩みなのかな?」と思ったら、
お悩みやご相談の例をご確認ください。
悩みや困難の
背景や理由は様々です。
一人で抱え込まなくても大丈夫です。
- 妊娠・出産
- ひとり親
- 性的な被害
- DV
- ストーカー
- こころの不調
- 依存症
- その他
各地域の支援窓口を探す
電話からの相談や、お住まいの自治体窓口に
直接ご相談いただくこともできます
※該当する市町村がない場合、
お住まいの各都道府県の窓口をご利用ください
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